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【デジタル遺品整理困りごと110番】ネット銀行や証券口座、遺族が気づけないケースが続出
「故人の預貯金や資産を整理しようと思ったら、紙の通帳がどこにもない……」そんなトラブルが増えているのをご存じですか?
実店舗を持たないネット銀行やネット証券は、紙の通帳や案内が自宅に届かないため、ご家族がその存在すら気づかないまま放置されてしまう危険性があります。最悪の場合、残高が相続手続きから漏れてしまったり、知らないうちに株や外貨の暴落で資産が減少してしまうことも。
「目に見えないデジタル資産」の怖さと、残された家族を守るための事前棚卸しの重要性をまとめました。
はじめに:引き出しのどこを探しても「通帳」がない
ご家族が亡くなられた際、遺品整理の中で最初に着手するのが「金融機関の口座の確認」です。かつてであれば、タンスや金庫、引き出しの中に保管された「紙の通帳」や「証券会社からの定期郵便物」を探すことで、どの銀行にいくら預金があるかを特定することができました。
しかし近年、店舗を持たないネット銀行やネット証券をメインで利用する方が急増しています。また、既存の大手銀行でも「Web通帳(無通帳口座)」への切り替えが進んでいます。
これにより、亡くなった後に家の中をどれだけ探しても通帳が一冊も見つからず、遺族が「どこに資産があるのか分からない」という深い悩みに直面するケースが続出しているのです。
1. 通帳がないデジタル資産の「3つのリスク」
ネット上の金融口座が遺族に知られないまま放置されると、以下のような深刻なリスクが発生します。
相続財産から漏れてしまう(資産の永久失効): 金融機関は、口座保有者が亡くなったことを自発的に把握することは基本的にありません。遺族からの届け出がない限り口座は存在し続け、長期間放置されると「休眠預金」として扱われたり、遺産分割から完全に漏れてしまうおそれがあります。
相場変動による資産の減少・損失: ネット証券での株式、投資信託、FX、暗号資産(仮想通貨)などは、市場の動きによって日々価値が変動します。遺族が口座の存在に気づかず放置している間に相場が暴落し、大きな損失を出してしまう危険性があります。
税務上のトラブル(相続税の申告漏れ): 遺族が「知らなかった」としても、後から税務署の調査でネット口座の存在が発覚した場合、相続税の申告漏れとして追徴課税などが課される可能性があります。
2. 遺族がネット口座を見つけ出すための手がかり
もし家族が突然亡くなり、ネット口座の存在が疑われる場合は、以下のポイントを調査します。
スマホやPCの「メール履歴」を検索する: ネット銀行や証券会社は、取引明細やログイン通知、キャンペーン案内などを定期的にメールで送信しています。「口座」「残高」「取引」「ログイン」「証券」「銀行」などのキーワードで検索をかけます。
スマホの「アプリ一覧」や「ブラウザのブックマーク」: スマホのホーム画面に銀行や証券会社のアプリが入っていないか、あるいはウェブブラウザのお気に入りに金融機関が登録されていないか確認します。
過去の電子マネーや他口座からの振込履歴: 判明している既存の銀行口座がある場合、その取引明細(過去数年分)を確認し、ネット銀行への資金移動(振込)の記録がないかをチェックします。
まとめ:生きているうちの「デジタル資産の棚卸し」が最大の対策
遺族が暗闇の中で手探りで探すのは大変な労力を伴います。だからこそ、最も効果的な解決策は「生前における資産の棚卸し」です。
詳しいパスワードや口座番号まで書く必要はありません。「〇〇銀行と〇〇証券に口座がある」という機関名だけでもノートやメモに残しておくだけで、残されたご家族の負担は劇的に軽減されます。