山口市 生前整理 アドバイザー【デジタル終活 デジタル出版 デジタルシニア編集長】定年後の人生の物語を「最高のデジタル資産」に編集・昇華。 古いネガやVHSのデジタル化からプロの構成による自分史動画制作、終活事務までトータルサポート。 長年のキャリアを持つプロがあなたの想いの継承を全力で支援します。
前回の記事では、従来の文章主体の自分史ではなく、Googleマップをキャンバスにする新しい自分史の概念『マッピング自分史』についてご紹介しました。
「面白そうだけど、地図にピンを立てるなんて難しそう……」 「パソコンやスマホの操作に自信がないけれど、自分一人でできるだろうか?」
そう不安に思った方もご安心ください。Googleマップには、誰でも完全に無料で、自分だけのオリジナル地図を作ることができる「Googleマイマップ(My Maps)」という素晴らしい機能が用意されています。必要なものは、普段お使いの「Googleアカウント」が1つあること、それだけです。
この記事では、デジタル操作が苦手なシニアの方でも絶対に迷わないよう、画面の進め方をステップごとに優しく解説(手ほどき)します。
この記事を読みながら一緒に手を動かせば、ものの10分で「あなただけの人生の地図」の第一歩が完成します。お気に入りの温かいお茶でも飲みながら、リラックスして挑戦してみましょう!
事前準備:用意するものは「Googleアカウント」だけ
Googleマイマップを始めるために、新しくソフトを購入したり、難しい初期設定をしたりする必要は一切ありません。
お持ちのパソコンやスマートフォンで、普段「Gmail」を使っていたり、YouTubeを見ていたりするなら、すでに準備は完了しています。画面の右上にあなたのアイコン(または名前の一文字)が表示されていれば、Googleアカウントにログインしている状態です。
操作はスマートフォンからでも可能ですが、最初の地図作りやピンを立てる作業は、画面が大きくて操作しやすい「パソコン(WindowsでもMacでも可)」で行うことを強くおすすめします。
💻 【実践】Googleマイマップを開いてピンを立てる5つのステップ
それでは、実際に画面を操作していきましょう。ゆっくり進めれば驚くほど簡単です。
【ステップ2】地図に「自分史」の名前をつける
画面が開くと、左上に「無題の地図」と書かれた灰色の四角いパネル(メニュー)が表示されています。
「無題の地図」という文字を左クリックします。
タイトルを入力する画面がポップアップするので、ここにあなたの自分史のタイトルを入力しましょう。(例:『〇〇の人生カムバック・マップ』『マイ・ライフ・ヒストリー』など)
入力したら「保存」を押します。これで、あなただけのオリジナル自分史ノートの「表紙」が出来上がりました。
【ステップ3】「思い出の場所」を検索する
さあ、いよいよあなたの生きた証である足跡(ピン)を地球上にプロットしていく本番です。
画面の最上部にある「虫眼鏡マークのついた白い検索バー」に、あなたの現役時代の忘れられない勤務地、出張先、赴任地、あるいは故郷などの「住所」や「施設名」を入力してみましょう。
(入力例)
「東京都千代田区大手町1-1-1」(当時の本社の住所)
「マレーシア クアラルンプール国際空港」(海外プロジェクトの拠点)
「〇〇市立第一中学校」(青春の思い出の母校)
入力してエンターキーを押すと、地図がググッと自動で動き、指定した場所にグリーンの仮ピンが立ちます。画面が目的の場所にピタッと止まるこの瞬間だけでも、当時の記憶がかすかに刺激されるはずです。
【ステップ4】地図に「ピン(足跡)」を登録する
緑色の仮ピンが表示されると、その場所に小さな白い吹き出しが現れます。
吹き出しの左下にある「+ 地図に追加」という文字をクリックしてください。すると、ピンの色が緑から「青色」に変わり、左側のメニューパネルにその場所が正式に登録されます。これで、あなたの人生の足跡が地球上にしっかりと刻まれました。
【ステップ5】写真やエピソード文章を重ねる
ピンを立てただけでは、ただの地図です。ここに「あなたの物語」を吹き込んでいきましょう。登録した青いピンをクリックすると、詳細を入力できるウインドウが開きます。
鉛筆のマーク(編集ボタン)を押す: ここに、その場所で何があったのか、どのような経験をしたのか、記憶のメモを入力します。前述の通り、最初は「1992年、新工場立ち上げ。トラブル続きで毎晩這いつくばって調整した」といった箇条書きの一言で十分です。
カメラのマーク(写真・動画の追加ボタン)を押す: あなたのスマホやパソコンに保存されている思い出の写真をここに1枚アップロードします。もし当時の写真が手元になければ、現在のその場所の風景写真や、インターネットで見つけたイメージイラスト、あるいはGoogleストリートビューのスクリーンショットなどでも構いません。「場所」と「視覚情報(写真)」が重なることで、地図が急激に立体感を持って輝き始めます。
書き終えたら「保存」ボタンを押して完了です。
🎯 挫折しないためのコツ:「時系列」は完全に無視していい
初めてマイマップを触るシニアの方が陥りがちなのが、「生まれた時から順番に綺麗に並べなきゃいけない」という真面目さゆえの罠です。
Googleマイマップを活用する最大のメリットは、時系列を完全に無視できること(ノンリニアの自由さ)にあります。
今日は「40代の時の大逆転プロジェクトの地」にピンを立て、明日は「20代の時に〇〇で汗を流した場所」にピンを立てる、といったように、頭に浮かんだ順、やりたい順でバラバラにプロットしていって全く問題ありません。地図の上には上も下も、過去も未来もありません。ただ、あなたの生きた尊い軌跡がそこに並んでいくだけです。
何箇所かピンが増えてきたら、ピンの色を「仕事は赤」「プライベートは青」「旅は緑」というように、ジャンルごとに塗り替えることもボタン一つで簡単にできます。パチパチとピンが増え、カラフルになっていく地図を眺める楽しさは、文字を埋める何倍もの達成感を与えてくれます。
🤖 溢れ出た記憶は「AI」に美しく整えてもらおう
「場所を見つけてピンを立て、写真を載せるまでは楽しくできたけれど、エピソードの文章を人に見せられるような綺麗なものにするのが億劫だ」
もしそう感じたら、無理をして自分で長文を書く必要はありません。今や、あなたには「AI(人工知能)」という優秀な専属ライターがついています。
マップに登録した断片的な箇条書きのメモ(例:「言葉が通じない現地スタッフと喧嘩した。最後は稼働成功して抱き合って泣いた」など)を、そのままAIに投げてみてください。AIはあなたのその生々しい一次情報(体験)の熱量をそのままに、読む人がぐっと引き込まれるような素晴らしい自分史の文章へと一瞬で組み立ててくれます。
あなたは、AIが整えてくれた文章をコピーして、マイマップのピンの詳細欄にペーストするだけで良いのです。最新のテクノロジーを賢く使えば、文章のストレスは完全にゼロになります。
🏁 結び:まずは地球上に「最初の1本のピン」を
Googleマイマップを使った自分史作成の手ほどき、いかがでしたでしょうか?
文字だけの白紙のノートを前に悩んでいた時間が嘘のように、地図を動かし、場所を特定し、ピンを打つ作業は、まるでゲームや旅行の計画を立てているかのようなワクワク感があります。
最初から壮大な地図を作ろうと意気込む必要はありません。まずは今日、あなたが現役時代に最も長く過ごしたオフィスや、最も汗を流したあの現場の住所を検索し、「最初の1本のピン」をドロップしてみてください。その1本のピンが、20年後の未来へあなたの知恵を届ける、偉大なレガシーの起点となります。
次回予告:記憶がドミノ倒しに蘇る!Googleストリートビューで見に行く「あの頃の思い出の場所」
次回は、マッピング作業の楽しさをさらに何倍にも膨らませる神機能「Googleストリートビュー」の活用法です。自宅にいながらにして、かつ
て赴任した懐かしい街並みや現場の「現在の姿」へタイムスリップし、忘れ
ていた記憶を芋づる式に呼び起こすための具体的なテクニックを解説し
ます。どうぞお楽しみに!
第2フェーズ:新提案「Googleマップ×マッピング自分史」(6〜10記事)
第3フェーズ:AI活用による「ナレッジ化」と「ビジネス展開」(11〜15記事)